ファイル処理のアルゴリズム(基礎理論)
学習のポイント
COBOLを使用してプログラミングを経験した方は、なじみのあるアルゴリズムです。ファイル処理のアルゴリズムは、COBOLだけでなく、色々プログラミング言語で使用されます。パターンがありますので、しっかりマスターしましょう。
1. ファイル処理とは? | ||
ファイル処理には、以下の2種類があります。 ●同一ファイル内の処理 順編成ファイルを順番に読んで印刷したり、グループ集計などがあります。 ●複数ファイル間での処理 ファイルの「併合」「更新」「照会」などがあります。 |
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2. ファイル処理アルゴリズムの基本パターン | ||
ファイル処理の基本パターンは以下の通りです。 ここで、注目してほしい点は、「ファイルを読む」の処理がループの前とループ処理の最後に行われている点です。ファイル処理では、左記のように、「前処理」「主処理」「後処理」にわけて処理を行います。「EOF」とは、ファイルにデータがなくなった状態です。 |
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3. ファイルの併合 | ||
「ファイルの併合」とは、あらかじめキー項目で整列されている2つのファイルを1個にまとめて、新しいファイルを作成することです。 | ||
4. ファイルの照会と更新 | ||
「ファイルの照会」とは、「マスタファイル」のレコードを「トランザクションファイル」のレコードで参照することを言います。 「ファイルの更新」とは、「マスタファイル」のレコードを「トランザクションファイル」のレコードでマスタファイルのあるフィールドを更新することを言います。 |
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4. コントロールブレイク処理 | ||
「コントロールブレイク処理」とは、グループ集計でよく使用されます。これは、例えば、支店コードで分類されたファイルを読んで、支店別に、売上金額を求めたりすることを言います。 例えば、支店別売上ファイル(支店コード、日付、売上金額)というファイルがあった場合、このファイルをもとにして、支店別の売上金額の合計を求める場合、支店コードのキーについて昇順にソートしておきます。その後、支店コードが等しい間、反復処理を行い、売上金額の合計を求めます。この時の支店コードを「コントロールブレイクキー」と言います。以下がその処理です。
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