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ORとIE(ストラテジ系)

学習のポイント

最適解をみつける「OR」、安くモノづくりを行うための「IE」、品質管理、データ分析整理の各種方法、グラフの特徴を理解しましょう。

1. ORとは?
ORとは「オペレーションズ・リサーチ」といい、様々な環境、次々に変化する状況において、 数学や統計学を用いた数理的なモデルに落とし込み、分析することで「最適なアプローチ」を導き出す手法のことです。
2. 線形計画法
ある制約条件のもとで利益を最大化したり、コストを最小化するようなを求めることを「数理計画法」と言います。このとき、条件や目的が「1次関数」で表現されるものを「線形計画表」と言います。線形計画法では「目的関数」と「制約条件式」から成ります。

X社の製品A Bのデータは以下の通りだとします。
製品A 製品B 原材料の最大使用可能量
原材料P 1個当たり1kg. 1個当たり1kg. 5kg.
原材料Q 1個当たり2kg. 1個当たり4kg. 14kg.
利益 1個当たり2万円. 1個当たり3万円  
ここで、まず、製品Aを「x個」、製品Bを「y個」とすると何個製造すれば利益が最大になるかを求めます。
利益の合計 2x+3y(万円) これが「目的関数
制約条件式
・x+y <= 5
・2x+4y <= 14
・x >= 0, y >= 0

が制約条件式となります。
解の求め方はグラフを使用します。
ここで、xが3でyが2の時、利益は、12となり、これが最大値となり、解となります
3. PERT
最早結合点時刻
ある結合点から最も早く開始できる時刻です。複数の作業がある場合は「最も大きな値」を選びます。通常上段に記入。
最遅結合点時刻
これは後退計算と言い、PERT図の完了から差し引いていきます。この時複数の作業がある場合は「最も小さな値」を選びます。通常下段に記入。

クリティカルパス(最長経路)
これは、すへての経路の日数を求めて、その最大値の経路がクリティカルパスです。また、上記のように、結合点時刻が表示されている場合は、以下のようにします。
・最早結合点時刻と最遅結合点時刻が等しい結合点を探す。
・上記で、根元の結合点時刻+所要時間=頭側の結合点時刻を確認する。
・上記を満たしている作業は、クリティカルパス上の作業と断定してよい。
この場合のクリティカルパスは、
A→D→F→H→I となります。
4. 在庫管理
ABC分析
在庫品の分類に使用します。横軸に品目数、縦軸に金額を表示します。A B Cの3区分に在庫を分類します。
A区分 単価の高い品目群。厳密な在庫管理が必要。
B区分 中程度の単価の品目群。上記ほど厳密でなくて良い。
C区分 単価の安い品目群。管理コストのかからない在庫管理を行う。

在庫管理の方法には以下の3種類があります。
定期発注方式
発注間隔をあらかじめ決めておき、発注日がくるたびに発注量を以下の式より求める方式です。
発注量=(発注間隔+調達期間)の需要推定値-現在の在庫量-発注残+安全在庫
●特徴
発注のたびに、需要予測などを行うためコストはかかるが厳密な在庫管理が可能で、ABC分析のA区分の在庫品に適用します。

発注点方式(定量発注方式)
在庫量が一定の水準まで減少したら、あらかじめ定めておいた発注量を機械的に発注する方法です。発注量は常に一定ですが、発注する時期は不定期となります。
発注点=調達期間中の平均消費量+安全在庫
特徴
あらかじめ定めておいた発注量を機械的に発注するため、コストは低くなるが厳密さに欠けます。ABC分析のB C区分に適用します。

2ビン方式
各在庫品ごとに箱を2個用意して、一方が空になったらもう一方を使用開始し、同時に発注を行って空いた方を補充する方式です。発注点方式を簡単にしたものです。ABC分析のC区分の一部に適用できます。(安価で需要が安定している在庫品に適用)。

経済的発注量
総費用=保管費用+発注費用
最大在庫量をQで、最小在庫量を0とすると、
・平均在庫量=(Q+0)÷2=Q÷2
在庫品1個当たりの保管費用をCとすると
保管費用=1個当たりの保管費用×平均在庫量=C×(Q÷2)
期間内の需要量をRとすると、
・発注回数=R÷Q
発注費用=S×発注回数=S×(R÷Q)
よって総費用は、
総費用=C×(Q÷2)+S×(R÷Q)
5. 統計
データの特性値
特性値には、「平均値」「メジアン(中央値)」「モード(最頻値)」「レンジ(範囲)」「標準偏差 」等があります。
メジアン データを昇順または降順に並べた時の中央値。偶数個の場合は2個の平均。
モード 最も多く出現する値。
レンジ データの最大値と最小値の差
標準偏差 データのばらつきで、平均値との差の2乗を合計して、人数で割り、平方根を求めたもの

推定
母集団の性質を標本データの要約値を使用して指定すること。以下2種類があります。
・「点推定」母数(母集団の要約値)の値を指定すること。
・「区間推定」点推定のとりうる値の範囲を指定すること。
検定(仮説検定)
母集団に対する仮説が成り立つかどうか標本データの統計量から判断すること。

2項分布
試行結果で2種類(成功、失敗)のとりうる確率をN回、行うと確率分布は2項分布となります。
正規分布
平均値と標準偏差で形状が決まるグラフです。

管理図
これは、生産工程の異常を検出するために用いられる図です。
・「UCL(上方管理境界線)」「LCL(上方管理境界線)」「CL(中心線)」より構成されています。
誤り
管理図において、偶然原因による誤りを異常としてしまうことを「第1種の誤り」と言い、逆に工程に異常が発生しているにもかわらず、管理限界線内に打点されているため異常なしと判断してしまうことを「第2種の誤り」と言います。
6. IEとは?
IEとは、「インダストリアルエンジニアリング」のことで、人・機械・材料・方法・エネルギーを効率良く組み合わせて「安くモノづくりを行う」ことを実現するための技術のことです。この中で、品質管理「QC」に注目してみましょう。
7. 品質管理手法
QC七つ道具
名称 内容
特性要因図 結果に対する原因を深く掘り下げ、体系的に表現する
パレード図 影響の大きな項目を調べる
ヒストグラム データの分布の形、データの中心、データのばらつきを把握する
散布図 データの相関を調べる。ここで、相関がある2つのデータの分析をもとに、傾向をつかんで予測する手法を「回帰分析」と言います。回帰分析は散布図に「回帰直線」を引くことにより表現します。
管理図 工程に異常が発生していないかどうか判断する
チェックシート データの収集とミスの防止を調べる(項目別にチェックとながらデータをとる)
層別 項目間の違いから原因を調べる

新QC七つ道具
名称 内容
連関図法 要因同士の関係を調べる
系統図法 問題を解決するための手段を調べる
マトリックス図法 項目同士の関連や優劣を調べる
マトリックスデータ解析法 数値データの相関関係を調べる
PDPC法 目的達成までの道筋を調べる
アローダイアグラム法 作業工程、日程を管理する
親和図法 似たデータをまとめて問題点を明らかにする
8. データ分析整理
方法 内容
ブレーンストーミング データを効率的に集める手法のひとつで、「ブレーンストーミング」という手法があります。これは、以下の特徴があります。
・他人の意見の批判や否定は禁止
自由奔走な発想を歓迎する。
・他人の意見の便乗し、発展させる。
・意見は質よりもを求めます。
KJ法 川喜多二郎さんが考案したものです。流れとしては以下の通りです。
カード作成」カードにアイディアなどを記入する。
グルーピング」似通ったカードをグループ化して表札(見出し)を付ける。
表札(タイトル)づけ」上記を中グループ、大グループにまとめ、表札を付ける。
図解」模造紙などにグループの表札の相関関係を考え、矢印などて関連を示して、全体の表題を付ける。
文書化」上記を文章にまとめる
パズセッション パズセッション」では、5人くらいのグループに分けてテーマについて話し合う点については、「ブレーンストーミング」と同様ですが、あくまで、テーマに沿った話し合いになるように調整しながら、最終的にグループの統一見解をまとめます。
デジションテーブル 「デジションテーブル」は、「条件欄」と「行動欄」から構成された表です。実際の試験では、条件を読取り行動を判断する問題が出題されます。また、これに似たものとして、「デジションツリー」というのがあり、ツリー状に表現して、条件を満たした場合の行動を記述していきます。
9. グラフの種類
グラフ 内容
線グラフ 時間の経過に対しての推移を見る。折れ線グラフ、層グラフ、ファンチャート、Zグラフなど。
棒グラフ 大小関係や時系列の変化を見る。
円グラフ 構成要素の内訳や割合を見る。
分布グラフ 要素の相関関係を見る。散布図、パブルチャート、ポートフォリオ図など。
レーダチャート 複数の特性のバランスを見る。
ガントチャート 作業スケジュールの管理などを見る。
バブルチャート 散布図では読み取れない点の大小関係でより相関がわかるもの。
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