システム戦略（ストラテジ系）
学習のポイント
経営戦略を実現するために、情報システムを構築した戦略が「情報システム戦略」です。情報システム戦略り実現のための策定方法、システム管理基準、共通フレーム2013などを理解しましょう。
| 1. 情報システム戦略とは？ |
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経営戦略の実現を目的に、情報システムを構築するための戦略を「情報システム戦略」と呼びます。
情報システム戦略では、むやみにシステム化すればよいというものではなく、以下の観点より情報システムを導入します。
● 経営戦略との整合性…経営戦略に基づいて策定します。
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| 2. 情報システム戦略の策定 |
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情報システム戦略の策定には「CIO（最高情報責任者）」が策定と実施を行います。CIOは、情報システムの能力だけでなく、経営の能力も求められます。
また、情報システム戦略を策定する際には、「業務」と「情報システム」の全体像を把握するために「エンタープライズアーキテクチャ（EA）」という「モデル化の手法」を用います。 ●EAの4つの体系
1. ビジネスアーキテクチャ…業務分析、業務パターンの認識を行う。「業務説明書・DFD・業務流れ図」 |
| 3. システム管理基準 |
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システム管理基準というのは、経済産業省が公表している文書で、「情報戦略を立案し、効果的な情報システム投資や
リスク管理を行うための事項を取りまとめたもの」と定義されています。システム管理基準では、システムのガイドラインとして6つの大分野から構成されています。 1. 情報戦略 情報化投資計画などです。全体最適化と開発計画を抜粋しておきます。 ● 全体最適化 （1）ＩＴガバナンスの方針を明確にすること。 （2）情報化投資及び情報化構想の決定における原則を定めること。 （3）情報システム全体の最適化目標を経営戦略に基づいて設定すること。 （4）組織体全体の情報システムのあるべき姿を明確にすること。 （5）システム化によって生ずる組織及び業務の変更の方針を明確にすること。 （6）情報セキュリティ基本方針を明確にすること。 ● 開発計画 （1）開発計画は、組織体の長が承認すること。 （2）開発計画は、全体最適化計画との整合性を考慮して策定すること。 （3）開発計画は、目的、対象業務、費用、スケジュール、開発体制、投資効果等を明確にすること。 （4）開発計画は、関係者の教育及び訓練計画を明確にすること。 （5）開発計画は、ユーザ部門及び情報システム部門の役割分担を明確にすること。 （6）開発計画は、開発、運用及び保守の費用の算出基礎を明確にすること。 （７）開発計画はシステムライフを設定する条件を明確にすること。 （8）開発計画の策定に当たっては、システム特性及び開発の規模を考慮して形態及び開発方法を決定すること。 （9）開発計画の策定に当たっては、情報システムの目的を達成する実現可能な代替案を作成し、検討すること。 2. 企画業務 開発計画など 3. 開発業務 開発手順やプログラミングなど 4. 運用業務 構成管理など 5. 保守業務 保守手順や移行・実行など 6. 共通業務 ドキュメント管理など |
| 4. 共通フレーム2013 |
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「システムのライフサイクル」の各プロセスにおいて、「購入者（システム発注者）と供給者（システム開発者）の間で取引を明確にするために、標準的な作業や内容を明確にした」ものです。 ●システムのライフサイクルとは？ ・企画プロセス 経営上のニーズ・システム化・システム改善を必要とする業務上の課題といった企業の目的・目標を達成するために必要な要求事項の定義。 ↓ ・要件定義プロセス 業務手順、入出力情報、システムの機能などの要求事項の定義。 ↓ ・開発プロセス ↓ ・運用プロセス ↓ ・保守プロセス |
| 5. 用語 |
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1. 非機能要件 システムの性能や使いやすさ・開発方法・運用費用・開発基準などの要件定義での機能以外のもののこと。 2. ICタグ（RFID） 物体の識別に利用される微小な無線ICチップ。自身の識別コードなどの情報が記録されており、電波を使って管理システムと情報を送受信する。 3. データマイニング 企業が保有する顧客や市場などの膨大なデータから，有効な情報や関係を見つけ出す手法。 4. ROI ROI（Return On lnvestment）は、投資した資本に対する利益を計る指標である。 ROI は、次の式で表され、ROI が大きい方が収益が高いことになる。 利益÷投資額×100 |
