主記憶装置(コンピュータシステム)
学習のポイント
主記憶装置を構成している「半導体メモリ」や、主記憶装置の高速化の手法である「キャッシュメモリ」について理解しましょう。
1. 集積回路(IC) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コンピュータのCPUや主記憶装置には「半導体」を高度に集積した「集積回路(IC)」が使用されています。基本素子の種類によって以下の2種類があります。 ●バイポーラ型集積回路 高速でコストが高く、消費電力も大きい。論理素子、高速記憶素子に利用されています。 ●MOS型集積回路 低速でコストが安く、消費電力も小さい。記憶素子に利用されています。この1種にCMOSがあります。 |
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2. 半導体メモリ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「記憶素子」のことを「半導体メモリ(ICメモリ)」と言います。以下の種類があります。
●DRAMとSDRAM
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3. 主記憶のアクセス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CPUから主記憶装置へアクセス要求を出す流れは以下の通りです。
1. アクセス要求を出してアドレス選択が開始されるまでの時間 |
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4. 主記憶の高速化 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●キャッシュメモリ これは、CPUと主記憶装置の間に高速に動作するキャッシュメモリ(SRAM)と呼ばれる小容量の記憶装置を用意してアクセス時間を短縮する技術です。つまり、新しい情報わ読み込む時は、主記憶装置からキャッシュメモリに転送してCPUへと転送します。再度、情報が必要な場合は、キャッシュメモリに存在している場合は、これを利用します。 書き込み制御方式
「NFP」とは、CPUが必要とする情報がキャッシュメモリに存在しない確率。 「ヒット率」とは、逆に存在する確率。 つまり、NFP+ヒット率=1となります。 アクセス速度は、以下の式で求まります。 キュシュメモリのデータアクセス時間T1、主記憶装置へのアクセス時間T2とすると、主記憶の実効メモリアクセス時間は
アクセス時間 = T1×ヒット率 + T2×NFP CPU ‐ 1次キャッシュ ‐ 2次キャッシュ ‐ 主記憶装置 ・3. 内部キャッシュと外部キャッシュ「内部キャッシュ」とは、「CPUのチップ内に組み込まれているもの」、「外部キャッシュ」とは「CPU外部のマザーボード上に組み込まれている」 過去問題 平成26年秋期 A と B は、主記憶のアクセス時間が実効アクセス時間となる。 また、キャッシュメモリがある、C と D の実行アクセス時間は、 キャッシュメモリのアクセス時間 × ヒット率 + 主記憶のアクセス時間 × (1-ヒット率) が実効アクセス時間となる。 よって A:15 B:30 C:20 × 0.6 + 70 × 0.4 = 12 + 28 = 40 D:10 × 0.9 + 80 × 0.1 = 9 + 8 = 17 実効アクセス時間が短い順に A→D→B→Cで、イが正解です。 ●メモリインタリーブ 「メモリインタリーブ」とは、主記憶装置を複数の独立した部分(バンク)に分けて、各バンクに連続的にアクセスすることで、「サイクル時間」の短縮を図った技術です。この方式では、キュッシュメモリへのデータ転送やバイブライン制御でのデータの先読みむなどに効果的です。アドレスは各バンクを横断するように割り付けます。 ●ディスクキャッシュ 「ディスクキャッシュ(DRAMで構成されている)」とは、主記憶装置と磁気ディスク装置の間に置く緩衝記憶装置(バッファメモリ)です。原理的には、キャシュメモリと同様です。 「ディスクキャシュ」と「磁気ディスク」は、「トラック単位」でやり取り。 「ディスクキャシュ」と「主記憶装置」は、「ブロック単位」でやり取り。 |