ソフトウェア開発言語(コンピュータシステム)
学習のポイント
言語プロセッサの種類、特に、コンパイルの仕組み、プログラム言語の種類と特徴、Javaの実行方法、マークアップ言語の種類について理解しましょう。
1. 言語プロセッサ | ||||||||||||||||||||||||
言語プロセッサとは、原始プログラム(ソースコード)を機械語に翻訳するプログラムのことを言います。翻訳されたものを「目的プログラム」と言います。以下の種類があります。 ●アセンブラ アセンブラ言語で記述されたプログラムを翻訳します。アセンブラ言語の命令語は機械語と1対1で対応します。また、「マクロ命令(定期的に使用する命令を1つに定義したもの)」が使用できます。 ●コンパイラ 高水準言語で記述されたプログラムを一括して目的プログラムに翻訳します。(COBOL FORTRAN C等)以下の過程となります。 1. 原始プログラムの作成 2. コンバイル(未解決アドレスをリストアップ) 翻訳は、「字句解析」「構文解析」「意味解析」「最適化」「コード生成」の順です。
原始プログラム(ソースコード) 複数の目的プログラムをリンカ(連携編集プログラム)によって連結してロードモジュールを作成する。 ※プログラムの実行中にリンクすることを動的リンク(ダイナミックリンク)と言います。動的リンクを行うライブラリーを動的リンクライブラリー(DLL)と言います。これにより実行時のメモリを節約出来ます。 4.実行(実アドレスへの変換) ローダを使用してロードモジュールを主記憶装置にロードする。ロータとは、プログラムを主記憶にロードすることです。(つまり、実アドレスへの変換) ●インタプリタ 原始プログラムの命令を1個ずつ翻訳しては実行する言語処理プログラムです。(BASIC APL Perl PHP) ●ジェネレータ あらかじめ用意されたパラメータを与えることで目的プログラムを生成します。「生成プログラム」とも言います。(RPG) ●プリコンパイラ 主処理プログラムをコンパイルする前のデータ変換や整列などの前処理的な編集を行う言語処理プログラム。 ●クロスコンパイラ 異機種のコンピュータの目的プログラムを生成する言語処理プログラム。 |
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2. プログラム言語 | ||||||||||||||||||||||||
●プログラム言語の種類
各言語の特徴 ●Fortran 古い歴史を持つ科学技術計算用の言語。 ●COBOL 英文に似た記述で事務処理用の言語。 ●C UNIXを開発した言語。 ●PL/1 FortranとCOBOLを統合した言語。 ●ALGOL ヨーロッパの学術機関が中心となって開発した科学技術計算分野に適した言語。 ●BASIC 初心者用に開発されたインタプリタの言語。 ●Pascal ALGOLをもとに開発された教育目的の言語。 ●Ada Fortran COBOLの後継言語として開発され文法は、Pascalの流れをくむ言語。 ●Smalltalk オブジェクト指向の先駆。Xerox社のパロアルト研究所が開発した言語。 ●C++ C言語にオブジェクト指向の機能を追加した言語。 ●Java サン・マイクロシステムズ社が開発したオブジェクト指向言語で文法はCに近い。現在では汎用的な言語として注目度が高い。Javaはコンバイルすると「バイトコード」となり、「Java仮想マシン」上で実行可能プログラムとなります。従って、OSに依存することなく動作が可能です。Javaで開発したプログラムには以下の形態があります。 1. ブラウザ上で実行するものを「アプレット」と言います。 2. Webサーバ上で実行する「Webアプリケーション」を「サーブレッド」や「JSP」といいます。 3. 通常の「アプリケーション」として、「デスクップアプリケーション」や最近、普及している「Androidアプリ」があります。 4. デジタル家電などに組み込まれる「エンべデットシステム」にも利用されます。 ●Java Script 主にWebページに組み込まれたプログラムを「Webブラウザ上で実行する」ために用いられるスクリプト言語の一種で、実行環境をWebブラウザに組み込んで利用されることが多い。 ●LISP 記号処理を中心として、文字列やリスト構造を取り扱うことができる関数型言語。人工知能の分野で使用。 ●Plolog 論理学を基本として設計された論理型の言語。LISPと同様に人工知能の分野で使用されています。 ●RPG 報告書の作成を目的とした表形式型の言語。条件をパラメータとして与えると機械語プログラムを生成する。 |
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2. マークアップ言語 | ||||||||||||||||||||||||
マークアップ言語とは、文書の一部を「タグ」と呼ばれる特別な文字列で囲うことにより、文章の構造(見出しやハイパーリンクなど)や、修飾情報(文字の大きさや組版の状態など)を、文章中に記述していく記述言語で以下の3種類があります。
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3. プログラムの性質 | ||||||||||||||||||||||||
プログラムの性質には、以下の種類があります。
●再使用不可能プログラム
●再使用可能プログラム(リユーザブル)
●再配置可能プログラム(リロケータブル)
●再帰プログラム(リカーシブ) |